こんにちは。
ヨガインストラクターのMICHIKOです。
今回は「自分を肯定することが真実につながる」というテーマで、ヨガ哲学の教えの一つであるサティア(Satya)=真実についてお話しします。
ヨガをしていると「心が穏やかになった」「自分を受け入れられるようになった」という声をよく聞きます。
でも、そもそも「自分を肯定する」って、どういうことなんでしょう?
そして、それがどうして「真実」につながるのか——。
一緒にゆっくり、探っていきましょう。
「自分を肯定する」って難しい
「自分を肯定する」こと。
これって意外と、苦手な人が多いものです。
私自身、昔はまさにそうでした。
「自分はまだまだ」「あの人の方がすごい」「私なんて」と、つい人と比べてしまう。
誰かを褒めても、自分を認めることができない。
そんな時期が長くありました。
そして、そんな状態が続くと、心も体も疲れていきます。
人のために頑張っているつもりが、いつの間にか自分のことを置き去りにしてしまう。
“人のため”のようでいて、実は“自分の心の不安”を埋めようとしているだけのこともあります。
ヨガ哲学に学ぶ「真実に生きる」こと
ヨガの哲学では、日常の中で「しない方がいいこと」をまとめた教えにヤマ(Yama)という項目があります。
その中の一つがサティア(Satya)=真実を語ることです。
「嘘をつかないようにしましょう」
これだけ聞くと、とてもシンプルな言葉ですよね。
でもサティアが伝えたいのは、単に「人に嘘をつかない」ということではありません。
もっと大切なのは——
自分に対して嘘をつかないこと。
この部分に、心がハッとする人も多いのではないでしょうか。
自分に嘘をついてしまう瞬間
たとえば、
本当は疲れているのに「大丈夫」と言ってしまう。
本当は嫌なのに「いいよ」と言ってしまう。
本当は泣きたいのに「平気」と言ってしまう。
そんな“自分への小さな嘘”を、私たちは無意識のうちにたくさんついています。
それは人間関係を円滑にするための優しさでもありますが、
積み重なると「自分の本音」が見えなくなってしまう。
人に合わせることが優しさだと思っていたけれど、
本当の優しさは“自分の心の声”にも耳を傾けることなんですよね。
比べる心が生む「偽り」
私たちはどうしても、他人と比べる癖があります。
SNSや仕事、家庭、あらゆる場面で“比較”の目が自分に向けられている。
でも、ヨガの教えではこう言われています。
「真実は、いつも“今ここ”の自分の中にある。」
誰かの基準や社会の物差しではなく、
“自分の内側の声”を大切にすることが、サティアの第一歩。
自分に正直でいるというのは、
「ありのままの自分を認める勇気を持つ」ということでもあります。
ネガティブな思考も「嘘」から生まれる
ネガティブな気持ちや不安って、根っこを辿ると「執着」から生まれることが多いです。
過去の失敗、誰かの言葉、こう見られたいという思い——。
そうした執着が「本当の自分」を見えにくくしてしまう。
本当はもっと自由に笑いたいのに、
「こうあるべき」という嘘のベールを自分でかけてしまっていること、ありませんか?
ヨガでは、呼吸を通して「今の自分」に気づく練習をします。
深く息を吸って、吐いて。
心の中の“嘘”を少しずつ手放していく。
それが、サティアの実践でもあるのです。
「ポジティブな癖」をつけていく
人の脳は「繰り返したことが癖になる」と言われています。
いつも自分を責めている人は、責める癖ができてしまう。
でも逆に、「自分を認める」ことを意識的に繰り返せば、
脳はそれを“心地いい状態”として記憶していくのです。
ヨガで呼吸を整えるように、
日常でも“思考の癖”を整えていく。
たとえばこんな小さな練習から始めてみましょう。
- 朝起きたら「今日も一日ありがとう」と声に出してみる
- できなかったことより、できたことを一つ数えてみる
- 誰かを褒めたら、自分にも同じ言葉をかけてあげる
こうして少しずつ、自分を肯定する癖をつけていくと、
心が自然と穏やかになり、思考も柔らかくなっていきます。
“真実”は、心の静けさの中にある
サティアの本質は、「真実を語ること」ではなく「真実であること」。
つまり、
「自分の中に嘘がない状態」=「心が静かで穏やかな状態」なんです。
ヨガの時間は、その真実とつながる練習。
呼吸を整え、体を感じ、心の声に耳を澄ます。
その一瞬一瞬の中に、すでに“真実”があるんですよね。
今回のおススメポーズ:ツイストで心と体を整える
では最後に、今回のテーマにちなんで、
「自分と向き合う」時間をつくる簡単なツイストポーズをご紹介します。
① あぐらで座り、座骨をしっかり床に下ろします。
② 背骨をスーッと伸ばして、息を吸いましょう。
③ 吐きながら、右手を左膝に置いて、体をゆっくり左へねじります。
④ 数呼吸ごとに、背骨を伸ばして、胸を開く意識。
⑤ 呼吸が浅くならないように注意して、ゆっくりと解きます。
⑥ 反対側も同様に。
ツイスト(ねじり)は、内臓を刺激して代謝を高め、気持ちもスッキリ整える効果があります。
そして何より、「今、自分がどう感じているか」を確かめる良い機会になります。
呼吸が止まりそうになったら、少しねじりを緩めて。
“自分にとって心地よい位置”を探すことが大切です。
自分を認めることは、幸せのはじまり
自分を否定していた頃よりも、
少しずつ自分を受け入れられるようになった今、
人にも優しくなれたと感じます。
それはきっと、
「自分を大切にすること」と「他人を思いやること」は同じ根っこだから。
サティアの教えは、
“真実の言葉を選ぶ”だけでなく、
“真実の自分で生きる”ことを教えてくれます。
比べず、背伸びせず、ありのままの自分を肯定してあげること。
それが、何よりも深い幸せへの入り口です。
💫
真実とは、誰かに教えられるものではなく、
自分の内側に静かに息づくもの。
自分に優しく、嘘のない時間を過ごしてみてくださいね。
今日もすべての人が、心軽く過ごせますように。
お知らせ
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詳細は私のウェブサイトに掲載していますので、ぜひチェックしてください。
皆さんと一緒に朝を迎えられることを楽しみにしています。
✦ 本記事はポッドキャスト「すーっと心が軽くなるヨガ聞き流しラジオ」でお話ししています。こちらから聴けます。https://open.spotify.com/episode/0WGK1sfWkHWJWsBTvcZaQy?si=65cfc734c2ad4416
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